2~3年前からでしょうか。twitter上で「PC-9801-86」音源ボードの電解コンデンサの液漏れ報告が多くなってきました。私も電解コンデンサを交換していない一人でした。そこで今回は交換してみる事に挑戦をしてみました。
KEI SAKAKI's PAGE.さんに詳細な記事が書かれていますので、こちらを参考にさせて頂きました。
同人ハード「ちびおと」に関しては、Now Printing(なうぷり)さんのページを参考にさせた頂きました。
それでは、はじめてみたいと思います
表面実装形電解コンデンサの外し方としては、
- つまんでグリグリ法
- 半分にちょん切る法
- 熱して外しました法
※適切な表現がわからないので、とても適当な名前を付けました(;^ω^)
上記3点の方法が多いようです。
1. つまんでグリグリ法
小刻みに左右に銀の部分だけ回すと表面実装コンデンサが取れる方法です。ランドがしっかりしてないとランド剥離が発生します。時間短縮には適してます。
2. 半分にちょん切る法
表面実装コンデンサの真ん中をニッパ等で切断すると取りやすいそうです。ネット上ではこの方法が最適です。という方もいらっしゃいます。筆者はこの方法をまだ試していません。
3.熱して外しました法
ホットツイーザもしくはハンダこて二刀流など二箇所を同時に熱して取り外します。
ここで一番適切な方法と言えば当たり前の話ですが「熱して外しました法」なのです。半田付けされていますので熱して外すが適切になるわけです。この方法にも難点があるとすれば、基板に液漏れした電解液が染み込んでいる場合には通常の熱量に耐えられずランド剥離が発生しやすくなります。
「どの方法を選択するにしても令和5年は難易度が高くなってしまっています。液漏れ前に交換しておけば、こんな事にはならなかったと思われるわけです。筆者もその一人なんですね。」
「プリント基板の腐食・劣化」という言葉を検索してみると、プロの業者さんも大変なようです。これは修理に詳しい方から聞いた話になりますが、プロの業者さんに「PC-9801-86」の電解コンデンサ交換を依頼したところ基板の腐食が酷く断られてしまったケースもあるそうです。状態が良ければ業者さんもプロのお仕事として「PC-9801-86」が復活する事になります。
自己所有している「PC-9801-86」も状態の良いもの悪いもの様々あるわけですが、最近のtwitterの傾向としては徐々に悪化している事は間違いありません。時間的な猶予があまりない雰囲気が出てきております。今回は思い切って時間短縮運次第の「つまんでグリグリ法」を選択します。「つまんでグリグリ法」の結果が下記画像となります。
上記画像を見て「綺麗に取れてんじゃん?」と思った
そこの奥さん!これ失敗してます(/・ω・)/ よく見てみますと。。
※プリント基板の拡大に使用したものは下記画像のようなUSB接続の拡大鏡になります。一番安価な物でもよく見えますので購入を検討した方が楽に作業が出来ます。
(´-`).。oOこの見事な剥がれっぷりを!
これ以外に液漏れの電解コンデンサ特有の磯の香?魚臭?計3箇所に重大な病が隠れていました。
さて大変な事になりました。これは相当な時間が必要になります。
通常のアルミ電解コンデンサは背丈がありますので、Cバス使用時にもげてしまう恐れを考えました。表面実装には表面実装という選択をしました。半年の月日が流れて。。
急に半年後の令和5年5月の話にタイムスリップ!表面実装コンデンサに交換出来ました。
慎重に進めると共に他の自作系の電子工作の知識を深めていきました。令和5年5月ついに認識すると共に「PC-9801-86」の音が聞こえてまいりました。何とか成功です。下記画面は認識されている状態の画面です。
チャレンジは成功したという事になります。よかった~(^。^)y-.。o○
この基板には残念ながら補修跡が残る事となりました。ここで大事な事は補修跡が全くない事ではありません。動作して延命できたという事になります。ソルダーレジスト補修材にてジャンパした場所をコーティングしております。
下記のソルダーレジスト補修材の使い方や補修の仕方などプロの人から見れば何だこれは??と思われるでしょう。
アマチュア修理のチャレンジなので。とりあえず動作する「これが一番大事!」
ということで、「PC-9801-86」の電解コンデンサ交換の記事を終わります。